舞台「野良女」公式サイト

レポート

  • 2017.02.14舞台「野良女」製作発表レポート Part2


    2月9日、LOFT9 Shibuyaにて行われた舞台「野良女」製作発表。
    その模様を引き続きお届けしていく。
    →Part1



    司会「最初に舞台『野良女』の話を頂いた時の感想をお聞かせください」

    佐津川「本音をいうと・・・マジか・・・・原作は本当に面白くて本当に光栄で嬉しかったのですが、私、真ん中に立たせて頂く事(主演をする事が)が苦手なもので、しかも『舞台で主役』という意味でのマジか・・・でした。でも、原作を読み、自分が心から面白いと思っている作品での主演ならば、いい方向に向けると思っています。しかも、その後にあがった脚本を読み、本当に面白かったから、これに乗っかれば大丈夫だと思っています。先ほど、宮木先生に直接に『絶対に面白くします』と言ってしまい、自らハードルを高くしてしまいました」
    司会「先ほどから皆さん仰っていますが、下ネタに関しては大丈夫ですか?」
    佐津川「全然、平気ですよ。特に私、そんな事務所NGなんてないので」

    芹那「最初、アラサー5人で恋愛の話とかガールズトークをする舞台という話を聞いて『やりたい楽しそう』ってマネージャーに伝え、のちに台本を頂いて読んだら、とにかく下ネタが多くて、大丈夫かなとどうしよう、どうしよう・・・と。(一同、笑)出演者の設定が全て個性的で・・・。あとは、アラサー女子の5人の舞台、どんな現場なのだろうというドキドキを感じました」
    司会「キャストの皆さんとお会いするまで、ドキドキされていたんですか?」
    芹那「ドキドキでしたね」
    司会「今は平気ですか?」
    芹那「徐々に徐々に」
    菊地「やっとさっきLINEのグループもできて」
    佐津川「お客さんの皆さんにも見守っていただいて」
    芹那「今日の空気感を覚えていて頂いて、舞台当日、どこまで私たちの関係も仕上がったかという事も楽しみにして頂ければと思います」

    沢井「アラサー女子5人の話というものが、どんなものになるのかなと正直不安で・・・お客様もアラサー女子5人を見て楽しいのかと思いましたが、台本を読ませていただいて、意外とソフトだなと・・・」
    キャスト一同「えーー?」
    沢井「私は原作の感想を先にネットで調べていたのです。物凄いと、外で読めない、電車で開けないと書いてあったから、おそるおそるページをめくったのですが・・・確かに、これから5人が舞台に立ち、リアル感が増すと、ハードな部分がたくさん出てくるんでしょうね。男性に見てもらいたいし、女性にも見てもらいたい。読み終えた時は、ちょっとした勝負になると思いました」

    深谷「私は話を頂いたときは本当に不安で、女ばっかりで同世代は絶対にうまくいかないと思いましたが、3日前に(ビジュアルの)撮影があって、皆がすごくキラキラしていて、フラッシュがたかれるたびに、可愛くカッコよくポーズを決めていて、私とは畑が違いすぎて、余計に不安になっていました。でも、今日も皆さんが優しくて励ましてくれて、いい人たちだなと思いました。だから頑張ります」
    沢井「あれを、皆さんに見せてあげてよ」
    芹那「ポケットに入れてきたんでしょ」
    深谷「今日、すごく緊張すると思って、ここぞというときのお守りを。三峰神社の白いお守りを」
    宮木「これは凄いです。7時間くらい並ばないと買えない、ものすごくレアなお守りです」
    菊地「並んだの?」
    深谷「私は宿泊したので、戴けました」
    一同「(爆笑)」
    深谷「今日はこの作品のために忍ばせてきました」

    菊地「舞台になると聞いて、舞台ならばなんでもやったもん勝ち、言ったもん勝ちですから、これだけハードな作品でも思う存分やれるなという、まだやってもないですが、変な自信というか、これ舞台でやったら絶対に面白いし、ただ、役者陣はすごいエネルギーを使うだろうという心配はあって・・・。私が演じる横山という役は不倫に溺れ、その寂しさをリストカットで紛らわせるという凄くハードな役どころでして、ただ、それもメッチャ面白いじゃんと思ってしまったので、女優っていう生き物は不思議だと思いますね、台本を読むたびにどんな役でもなんだ面白いじゃんと思えてしまう。たとえ稽古がどんなにハードであっても、打ち上げ終わり3日後に会えば、楽しかったねって言えてしまう生き物なので・・・この作品は絶対に私の財産になると思いました。女性たちがカッコよくて。最近、自分が30歳を超えて感じるのは、今まで、下ネタとか自分のダメなところを開けっぴろげに話す事がいいと思っていたのですが、最近、それだけじゃいけないんだと気付き始めたアラサーで・・・この作品では、赤裸々に下ネタもいうし、うそ、ここまで言っちゃうのというシーンも多いですが、それすらカッコよく、必死に生きているんだなってネガティブではなく、ポジティブなイメージで見てくれるような作品にしたいと稲葉さんが仰っていましたので、野良女という流行語になるくらいの勢いで、皆でやり切りたいなと思っています。



    司会「佐津川さん、野良女をPRするために、あるチャレンジをしたとお聞きしましたが?」 佐津川「(野良女の)公式ホームページがありまして、盛り上げていこうと思い、50日前から本番の日までカウントダウンで50の質問に答えるという企画をやっております。動画で答えています。沢山の質問に答えているので、困っている様子は皆さんに楽しんで頂けると思います(笑)答えている質問はいろんなもの。例えば、野良女の話や自分の内面の話など色々あるのですが、普通に答えてもつまらないかなと思い、いつも私が酔っ払っているくらいのテンションで答えています。良かったら見てください。2月14日、バレンタインからスタートです。
    カウントダウン企画「佐津川愛美のひめくりQUESTION」はこちら


    司会「今回演じられる桶川は、付き合う男全てに暴力を振るわれるという難しい役どころですが、この役どころをどう思われますか?」 芹那「自分も勿論経験をした事がないですし、友人に暴力を振るわれたというエピソードを聞いたこともなく、暴力を振るわれる役をやると知った時に困りました。、でも、何度も台本を読んでいくと、だんだん気持ちが解ってきて・・・暴力を振るわれる事が良い云々ではなくて、自分の中での恋人のポジションというか、女友達は女友達で、恋人は恋人で、その恋人がどんな人でも・・・そこに、はまっていく・・・これが役柄として気持ちが解ってきたというか、役柄として、自然に入り始めているのかな・・・」 一同「(頷く)・・・」

    司会「朝日という役は、少し浮世離れしている役と聞いていますが」
    沢井「衣装を見てもらえれば、確かに浮いているという事は感じて貰えると思います(笑)実際に原作の設定では年齢が上なのです。30歳を超えている役なので、先ほど(菊地さんと佐津川さんの話)5歳違うという話が出ましたが、確かに、30歳の壁ってあるのではないかなと・・・まだ私は、実年齢は超えていないので・・・こういう言動が(芹那さんと菊地さんを指して)響いてくるのかなと思って・・・」
    芹那、菊池「(苦笑い)」
    沢井「こんな微妙な違いが、セリフにはなくても見た目だったり、ちょっとした仕草だったり、醸し出せるのではないかなと思っています。ただ、まだ私は芹那さんほど役作りができていないので・・・(笑)」



    司会「深谷さんは演出の稲葉さんと以前にお仕事をされた事があると聞きましたが、どれ位ぶりにご一緒されているのですか?」
    深谷「2年ぶりです」
    司会「今回は一度ご一緒されているという事で安心されていますか?」
    深谷「そうですね」
    稲葉「どうだろう?(笑)」
    深谷「前回、すごく大変で・・・」
    稲葉「(大笑い)」
    深谷「女9人で同世代で・・・」
    (注釈)
    2015年にシアタートラムにて上演された『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』。この時の演出は、本作を手がけるオノマリコである。

    稲葉「全員が大学生という設定で、上は32、3の方で、下は23、4 歳の方で・・・女性ばかり。もう修羅場で」
    深谷「毎日、戦場のようでした(笑)」
    稲葉「毎日、いい意味で大げんかで・・・女の現場って男の人たちよりも男っぽく喧嘩するんですよ。言いたい事を言い出し始めると女々しさが無くなるのです。たぶん今回も同じようになると思いますけれど
    司会「稲葉さん的には今回もぶつかって欲しいと思われますか?」
    稲葉「ぶつかって欲しいというか、おそらく女優という仕事の人たちは自然とぶつかってくるんですよ。そして、私が一番女々しくなるという気がします。女優さん達は肝の座り方が凄いんです。やるとなれば、男の人たちよりも逞しくなる。逆に男性の俳優はどんどん女優らしくなってくるんですよ」
    一同「(大きく頷く)」
    稲葉「いつも女優さん達は、稽古が進むにつれて、だんだん大股広げて歩き出す感じがします」


    司会「リストカットをする役柄、ご自身とのギャップはいかがですか?」
    菊地「私は本当にポジティブなので悩んで自分の体を傷つけるという思考自体はとても難しくて、役作りの中では一番自分の壁となる所だと思いますが、皆とセリフを交していく中で、何か生まれたらいいなと思っています。ヒントはたくさん、困ったら原作を開いて・・・原作は読めば読むほど面白くて、まだまだ役作りという事ではゼロですけれど、もうすぐ、本読みが始まり、そこで脚本のオノマさんと稲葉さんとで、セリフをどんどん足していくかもしれないという話を聞きました。リアルな私たちの声も反映されていくとも思いますし、横山という役がどんどん膨らんでいけばいいなと思っています」


    司会「キャストの皆さんと先生が書かれた役のイメージは合っていますか?」
    宮木「合っていなかったんですけれど・・・初対面だったし。だから、お会いして良かったなと思いました。お会いした事があったのは、佐津川さんだけで、去年、舞台『娼年』を見に行った時に、ご挨拶させて頂き、なんて可愛らしい子だろうと思って。だから、こんな可愛らしい子に、こんな役をやらせてしまうのは本当に申し訳ないなと思っていて、本当に申し訳なくて。いままで、キャストの皆様の話を聞いて、イメージに合わしてくださる方達ばかりだと解り、安心しました」


    記者の方「セットがストリップ劇場になるという意図を教えてください」
    稲葉「ストリップ劇場というイメージが出てきたのは、美術プランナーと何回か打ち合わせを重ねていった上でたどり着きました。原作を読み、格闘技みたいなイメージが浮かびました。闘う女達が出てくる話だなと。最初は相撲の土俵を思い浮かべたんです。そうすると、相撲の土俵の上にある矢倉、あれは昔は支柱が立っていたのですが、いまはテレビ中継もあり支柱は無く宙に浮かんでいます。見ているうちに天下一武道会のように、近未来的な感じに見えて、まず土俵という円形なものがイメージできました。実は私はストリップ劇場が大好きで、壊れて朽ちているストリップ劇場の写真を急に思い出し、確かストリップにも矢倉が建っていたとプランナーとも意見が合致して。ストリップ劇場のお立ち台って、女の人が見せるという場所で、それを見ている人たちがいる。二項対立を舞台で表現できると思いストリップ劇場を選びました。女優たちはきっと、その円形に立つとお客様からの目線が感じられるし見られている意識が増すと思います。その覚悟の上で芝居ができるはず。そんな『見る』『見られる』の関係が作れるセットにしたいと考えました」


    ここでフォトセッションの時間となり、第一部、製作発表が完了した。



    モチベーションの高いキャスト、制作陣の声に、ますます期待の高まる舞台「野良女」。
    現在チケット特別先行販売を実施中だ。
    先行販売の〆切は、2月19日18:00までとのこと。
    詳細は以下のURLからご確認いただきたい。

    http://noraonna-stage.jp/ticket