舞台「野良女」公式サイト

レポート

  • 2017.02.14舞台「野良女」製作発表レポート Part1


    登壇者…()内は役名・役割:
    佐津川愛美(鑓水)、芹那(桶川)、沢井美優(朝日)、深谷美歩(壺井)、菊地美香(横山)

    稲葉賀恵(演出)、宮木あや子(原作)、メロディーきみえ(司会)


    「野良女」の製作発表が、時々みぞれが混じる2月9日木曜日の19時よりロフト9 Shibuyaにて開かれた。訪れた媒体の記者は20社。期待の大きさが窺われた。
    まずは司会者のメロディーきみえが登壇。
    キャストは劇中衣装にて登場すると告げられる。この衣装はキービジュアルにも用いられたものだ。
    まずは深谷美歩。パンツスーツ、いかにも仕事が出来る女というイメージ。
    菊地は何故かウェディングドレス。
    佐津川は白のワンピースにオレンジのカーディガン。
    芹那は黒のノースリーブに黒のホットパンツ。
    そして沢井は派手なピンクのツィードジャケットという出で立ち。



    司会「それぞれの意気込み、そしてキャストに関しましては、自身の衣装に関しての説明をお願いします」
    稲葉「演出を務めます稲葉賀恵と申します。私自身もアラサーなりたて30歳です。こんなに女子が多い芝居という事も、アラサーばかり集まる芝居はかなり珍しいと思います。舞台ではっちゃけるこの女優たちが見られるはずです。どうぞ、ご期待ください」



    佐津川「今回、私が演じさせて頂く鑓水は、(複雑な設定を演じる他の4人のキャストを指して)アラサー女子の中では、割と中間にいて、大きな事は皆よりはないのですが、とはいえ、一生懸命生きている。衣装が白になったのは、稲葉さんに、あまり偏らない、周りに染まらないという意味合いを込めて指定して貰いました。この「野良女」の原作を読ませて頂いたとき、凄く面白いなと思って(超、笑顔)この原作を皆で演じることが出来る事も嬉しいですし、本当に面白い台本が出来上がって、すごくワクワクしている所です。絶対に面白いものにしますので宜しくお願い致します」



    芹那「桶川という役は、この衣装・・なんでこれになったんだろう?(一同、笑)キービジュアル撮影の時も髪型もメイクも、とにかくスッとした感じにしたいと稲葉さんが仰っていて、ネタバレにはなりますが、DVを受けて身体中が傷だらけにも関わらず、人一倍、露出度が高くするということ。これこそが桶川という役の設定に近いと自分の中で解釈しています。舞台を見に来て頂いて、(この衣装は)こういう意味だったんだと理解して貰いたいと思っています」



    沢井「私自身もアラサー真っ只中という状態ですから、この作品を演じるに当たり、自分自身の気づいていない側面が見えてきたり、内面をえぐられるような形になるでしょう。その域になるまで作品に取り組みたいと思っています。先ほど稲葉さんが仰ったように、アラサー女子が集まってしかも少人数で演じる作品という設定が、あまり例を見ないので、キャストの皆さんとも深い関係になれるのではないかなと、もう闘いまくって良い作品になればと思います。宜しくお願いします。衣装は・・・(笑)見て解りますよね。なんでここまでピンクなんだろうなと思ってるんですが、仲良し5人組の女の子って、似たような子が集まると皆さん思っているかもしれませんが、実際、バラバラであっても、仲良くなるケースも多いですからリアル女子会を見ているような、キャラクターの違いや感覚の違いも楽しんで見て頂ければと思います」



    深谷「この衣装はメンバーの中では一番仕事に情熱を持っている女性なのでスーツを着ています。今まで舞台では10代前半の役や20代前半の役ばかりだったので、今回こうして年相応のアラサーという役を頂けて、下ネタを言う役も初めてなので、私の新境地になるのではと思っています。宜しくお願いします」



    菊地「製作発表なのに目の前にビールがある事は初めてなので、きっと今後も無いと思うのですが(笑)「野良女」にぴったりな製作発表だなと思っています。私がいま着ているウェディングドレスですが、あえて何故ウェディングドレスかという事は、ここでは言いませんが、原作を読んでいる方にとっては『ああなるほどな』と皮肉に近い意味で、解って頂ける事でしょう(笑)劇中でもおそらくウェディングドレスを着る予定なので、どのシーンで出てくるか?内容を知っている方でも楽しんでいただけると思います。私はいま33歳で、佐津川さんは28歳でアラサーといっても5歳の差って結構大きく、佐津川さんが悩んでいる事と私が悩んでいる事、同じアラサーでも違います、もちろん共感出来ることもあるし。実は先ほど楽屋で話をしていて、アラサーと一言で言ってもこんなに幅広くて、こんなに沢山女子がいるんだなというのは、衝撃を受けていました。私はずっと芝居をやってきたんですけれど、出演者がほぼ女性というのもが殆ど無い演劇界で、女優5人が勝負するって、私たちアラサー女優の頑張りどころですから、力を合わせて新しい何かを打ち出していけたらなと意気込んでおります。」



    宮木「もともと製作のスタッフの中に私の8年くらいの読者がいましてその子がずっとドラマにしようと頑張っていたんです。さすがに、原作を読んでくれた方はお解りの通り、セリフが『ピーーー』だらけになると・・・。そんな原作ですから、さすがにドラマは全局無理でしたと彼女から話を聞かされて、それは無理だよなと私も思っていたのですが・・・諦めかけていたところに、舞台にできますと報告を受けて、なるほどその手があった、でも出てくれる女優がいるのだろうかって思ったら、意外にもみなさん出てくださってありがとうございます(キャストたちに頭をさげる)書いて頂いた脚本をたまたま移動の電車の中で読み始めたのです。泣いたり笑ったりしまして、吉祥寺で降りないといけないのに国分寺まで行っちゃった、それくらい、すごく面白いものになっていました。是非本当に、本当に見て欲しいです。


    今回の製作発表は一般公開されており、「野良女」の製作発表ですから、お酒が入らないとと、キャストとお客様もグラスを持ち、宮木の乾杯の発声により乾杯。一同、喉を潤す。

    Part2につづく